「JOKER」ちょこっとレビュー
こんにちは。
先ほどホアキン・フェニックス主演の「JOKER」2回目を鑑賞しました!
評判通りの良い映画だったので、難しい前置きは抜きで、熱が冷めないうちにちょこっとレビューします。
アーサーのダンスというか、舞いが印象的で、選曲も絶妙。音楽も中盤頃まで物悲しい雰囲気漂う管弦楽器の音色(おそらくコントラバスかチェロ)が観る者を深く重く鎮ませる。
ラストシーンは、バットマンシリーズのファンとしては、ジョーカーという最高のヴィランの暴れっぷりを期待させるある意味爽やかなラストでした。申し分なし(^ν^)☆
ただ、これを最初に見た印象は、あのバットマンとは別物だなということ。前日譚としては「?」という感じがするし、でもこれはこれでとても良かった。私が映画を観るとき大切にしているのは、
自分はどう感じたかが大事。
ってこと。
これはシリーズの延長線上ではなく、「JOKER」という別の作品として見ることをお勧めする。
この映画は、この映画の作り手は何を伝えたいのかすごく考えさせられました。
この映画を観ていると、善と悪の境がわからなくなるし、何が善で何が悪なのも分からなくなる。
考えて考えた末、作り手は、誰の心にも善と悪は存在するっていうことだったのかなとありきたりな結論に至った。(語彙力のなさ汗)
でもそれだけでは言い表せないほど深い
希望と闇のバランス感が素晴らしい。
虐げられた人間の憎悪が狂気に変わっていく描写が緻密に描かれていて、ホアキン・フェニックスの迫真の演技に一気に引き込まれた。ギスギスに痩せた、役作りにも脱帽。
大満足の映画だった。
この映画は噛めば噛むほど味が出る深い映画。
またゆっくり観てもっと解釈を深めたいと思います。
読んでくれてありがとう
ノシ
追記:これを書き終えた後、あるブロガーさんのレビュー記事を読んだのですが、「この映画は悪を正当化・美化する側面も持っている問題作」。そのようなことが書かれていた。
私がこの映画を観るとき深く考えさせられたのはこれなのだ。「ダークナイトライジング」を観て射殺事件を起こした学生。映画が見る側の解釈によって娯楽にも倒錯にもなり得る。
道徳・倫理観がまだ未熟な未成年に観せるのはたしかに危険なことなのかもしれない。作品の完成度が高いためなおさらだ。R-15指定も納得。
私はこれをエンターテイメントとして観れるけど、この作品の世界のインパクトが強すぎて、現実の世界にまでそれを持ち込みかねない危険性をはらんでいる。
マトリックスやブルース・リーの映画を観て、映画館を出た後自分が主人公になったような高揚感。そこまでなら良いのだけど、人間の闇を描いている本作は、誰の心にもある闇の部分にジョーカーが入り込み微笑みながらパンドラの箱を開けるのかもしれない。